ITフリーランスが労災保険に加入できる?

労災保険ってご存じですか?会社などにお勤めされている方が、仕事中や通勤途中に病気やケガをした時に受けられる補償制度のことです。

お勤めされている方以外にも、一定の要件を満たしていれば、中小企業の社長や一人親方と言われる建設業に従事する個人事業主なども任意で加入することができ、これを「特別加入制度」といいます。

特別加入制度の対象者

令和3年4月からは特別加入できる対象者が拡大されており、9月からはITフリーランスについても特別加入の対象となりました。

その背景としては、副業や兼業といった形で多様な働き方が広がりつつある中、そういった働き方を支えるためのセーフティネットを整備する必要性が出てきたことがあります。

ITフリーランスの対象範囲としては、原則として以下の業務・作業をする方が対象とされています。

  • 情報処理システムの設計、開発、管理、監査、セキュリティ管理
  • 情報処理システムに関する業務の一体的な企画
  • ソフトウェアやウェブページの設計、開発、管理、監査、セキュリティ管理、デザイン
  • ソフトウェアやウェブページに関する業務の一体的な企画その他の情報処理

具体的には、ITコンサルタント、システムエンジニア、プログラマ、webデザイナーなどがあげられます。

特別加入制度で受けれる補償

特別加入すると、仕事中や通勤中のケガや病気、障害、死亡などに対し、補償が受けられます。病院での治療費だけでなく、仕事ができずに休んだ場合の休業補償なども、通常の会社員と同じように受けることができます。ただし、会社員の場合は労災保険の保険料が全額会社負担となりますが、フリーランスの場合はご自身で負担していただく必要があります。保険料額は、受けたい補償の額によって異なり、加入の際に申請した金額を基に、労働局長が決定します。

特別加入するためには、特別加入団体として承認を受けている団体へ申し込み手続きをしてください。現在のところ、特別加入団体として承認を受けているのは、「ITフリーランス支援機構 (aitf.or.jp)」だけのようですが、今後は加入団体も増えてくるのではないかと思います。

まだ特別加入制度の対象となっている業種は少ないですが、多様な働き方が広がるにつれ、対象業種も広がっていくのではないかと思います。

澤井ゆかり

フリーランスとして働くにあたり、病気やケガをした場合の収入減少や治療費に関する不安はつきものです。この機会に、ぜひ加入をご検討くださいね。